クッカーやコッヘルには、アルミやステンレス、チタンなど色々な素材があります。値段の高いチタンが必ずしも優れている訳ではなく、用途に合わせて素材を選ぶことが重要です。
今回は、用途に合わせた素材選びのコツについてご紹介します。
それぞれの特徴
ここでは、アルミ、ステンレス、チタン、鋳鉄を比較していきます。
アルミの特徴
アルミは、軽量で柔らかく、熱伝導率に優れています。熱伝導率が高いので、食材に素早く、ムラなく熱を伝えることが出来ます。
そのため、炊飯に最も適した素材といえます。
炊飯で有名なメスティンもアルミなので上手く炊けるのです。メスティンでなくても、アルミ素材のクッカーであれば失敗することなく炊飯出来ます。
ソロで利用する場合は、多くても1合炊ければ良いので炊飯専用に小さなクッカーやメスティンを用意することをおすすめします。
ステンレスの特徴
ステンレスは鉄とクロムの合金です。一般的に磁石にも着かず、錆びにも強いとされていますが、ステンレスにも種類があり、磁石に着いたり、錆びたりするものもあるので注意が必要です。
100円均一のステンレス食器は錆びます。
高温に強い
アルミの融解温度は660℃ですので、高温になると溶けてしまうのですが、ステンレスは1400℃以上ですので、焚き火などで溶ける心配はありません。
熱伝導率が低い
熱伝導率が低いので、ムラが出やすく、温まりにくいです。そのため、炊飯では直接火にかかる下の部分が焦げ付きやすく、炊飯には向きません。
温まりにくいということは、一度温まったあとは冷めにくいということですので、ヤカンやケトルのように保温したいものをステンレス素材のもので選ぶと良いでしょう。
冷めにくい特徴を利用して、シングルウォールのステンレスボトルを使って湯たんぽ代りに使っています。夜に喉が乾いたときには飲めるのでなかなか便利ですよ。
チタンの特徴
チタンは軽量で強度が高い素材です。比重で比べるとアルミの方が軽いのですが、チタンは強度が高いため薄く作ることが出来るので、軽量な製品を作ることが可能です。
熱伝導率は非常に低く、熱ムラが多く、焦げ付きやすいので調理用素材としては不向きです。軽量であることが必要なキャンプや登山以外では、料理器具の素材としてはあまり採用されていません。
しかし、チタン素材の道具には他の素材にない特徴があります。
- 海水に浸けても錆びない
- 食材の味に影響を与えない
- 火にかけることで虹色の焼き色がつくので、育ててる感じが魅力
鋳鉄の特徴
ダッチオーブンやスキレットに代表される鋳鉄の特徴は、熱伝導率が高いことです。
熱伝導率が高いということは、熱しやすく冷めやすいのですが、ダッチオーブンのように蓄熱性が高い(冷めにくい)のは、質量を多くすることで対応しています。
大量の炊飯をする場合は、アルミよりも鋳鉄のダッチオーブンを使う方が適しています。
一度蓄熱すると、食材を乗せたときにフライパンの温度が下がりにくいので、ステーキを焼くことに適しています。スキレットで焼いたステーキが美味しいのはこのためです。
おすすめの素材
- 炊飯用・・・・アルミ素材
- マグカップ・・・・チタン素材
- フライパン・・・・鋳鉄
- ケトル・・・・ステンレス素材
ソロキャンプでこれから道具を揃えようとお考えの方は、参考にしてみてください。